EPoch Official Blog

自費訪問リハビリサービス、セラピスト向けセミナー、訪問看護ステーション、IT事業、Body +、スポーツ事業など幅広く事業展開しています。

脳卒中片麻痺患者様を担当するなら覚えておきたい『感覚』と『知覚』の違いとは?

そっとそっと触れる手…

皆さんは『感覚』をどのような視点で捉えて評価し、介入していますか?

感覚障害は脳卒中の症状として運動麻痺の次に挙げられることが

多いのではないでしょうか?

また運動麻痺のように観察されたとしても、実は皮質脊髄路の損傷はなかった場合・・・

実は感覚障害のせいで運動麻痺様の随意運動の障害を伴っていることも

少なくはありません。

 

他にも、関節可動域制限や疼痛、筋力低下によっても

運動麻痺様の随意運動の障害は起こります。

皮質脊髄路由来の真の運動麻痺なのか、運動麻痺様の随意運動の障害なのかでは

アプローチの方法が全く違います。

もっと言うと、Brunnstrom Recovery Stageテストも

運動麻痺を診ているわけではないと捉えられます(機会があればまた詳しく書きます)。

 

今日はこうした内容を考えるためのヒントについてご紹介します。

 

 PT・OTなら知っておきたい『感覚』と『知覚』の違いって?

それはさておき、『感覚』と『知覚』の違いについてです。

ブリタニカ国際百科事典によると、感覚とは・・・

『刺激受容器の活動とそれに続く皮質感覚領までの神経活動に密接に依存していると想定される意識経験』

つまり、四肢・体幹などの末梢の感覚受容器から視床を経由して大脳頭頂葉の一次感覚野にあるブロードマンエリア3(BA3)までを『感覚』と呼ぶわけですね。

 

さらには、意識できる感覚は大脳半球へ、

意識できない感覚は小脳へ入力されますので、

感覚障害といっても臨床的な解釈を深めないと

本質をついていないことも多いということになります。

 

また、知覚とは・・・

 

『動物が外界からの刺激を感覚として自覚し刺激の種類を意味づけすること』

得られた感覚の種類や程度を判断するといったところでしょうか。

そういえば『感覚を知る』と書きますもんね。

 

 

PT・OTが知っておくべき感覚と知覚の階層性とは?

感覚→知覚の処理過程には階層性があると言われています。

BA3に入った感覚が一次感覚野ではBA3→1→2と知覚として処理されながら、

その後頭頂連合野では上頭頂小葉のBA5→7と処理が進みます。

 

触覚で例を挙げると・・・

『触ったor触っていない』という『Yes or Nо』までが感覚で、

『触ったものが硬いor柔らかい』

やさらには

『どの程度硬いか(柔らかいか)』

が知覚ということになります。

 

この知覚の段階においては注意の影響を受けるとされており、

脳卒中症例の感覚障害を理解するためにはこの注意を上手く利用することで、

評価・介入の幅が拡がるのではないかと考えます。

 

触覚だけではなく圧覚や温度覚、痛覚、振動覚のどれに注意を向けるかで

ヒトの脳活動はその都度変化するため、

セラピストの一言で脳活動を操作できる可能性もあります。

これを『側方(周辺)抑制』という言葉で解釈もできますので、

『側方(周辺)抑制』についてはまた今後触れていきます。

 

脳卒中症例の感覚障害の原因に対して介入するためには、

感覚障害というよりも知覚障害として捉えた方が

評価・介入の幅が拡がる可能性ありです!!

 

教科書通りではなく基礎的な定義に+αすることで

臨床的に解釈していくことが重要ですね。

 

こちらの記事も合わせてご一読ください。

blog.ep-och.com

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

理学療法士・作業療法士が臨床のヒントを探すならエポックセミナー

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士をはじめとする コメディカル、セラピストのための臨床に活きるセミナーがここにあります。 seminar.ep-och.com

関西の自費訪問リハビリならエポック

兵庫県・大阪府中心に自費訪問リハビリサービスをご提供しています。 2011年より、ひたむきに自費訪問リハビリサービスと向き合ってきた 私たちだからこそ、できることがあると思っています。 reha.ep-och.com

伊丹市・尼崎市の訪問看護ステーションならエポック

自費訪問リハビリで培ったノウハウを活かして、 訪問看護ステーションでも機能回復を目指した 看護・リハビリをご提供しています。 nurse.ep-och.com

 

阪急稲野駅JR猪名寺駅からスグ!カラダのことならエポックボディープラス

訪問だけじゃありません。 通えるリハビリもあります。 リラックスしたい方、カラダの相談したい方はエポックボディープラスへ! body-plus.ep-och.com