リスク管理と聞くと、心疾患や脳血管疾患を思い浮かべる人が多いと思いますが
整形外科疾患術後の患者様も結構多いです。
特にDVTは最たるものではないでしょうか？
深部静脈血栓症（DVT）は術後患者様で最も注意すべき症状の一つです。
深部静脈血栓症で一番怖いのは肺塞栓症ですね。
下腿や骨盤でおこる血栓が、血液によって肺や心臓に運ばれ、
肺に詰まると肺塞栓症となります。
そのため、下肢の術後には下腿のパンピングや弾性ストッキングなどの着用が求められます。
では、他に整形外科疾患術後にはリスクとはどんなものが考えられるのでしょうか？
あなたはきちんと答えられますか？
回復期病棟における整形外科疾患のリハビリに注意しよう
整形外科疾患で内科的な問題点に注意が行かない
という若手セラピストは多く、
これらの問題に気づけていないということは臨床上しばしば目にします。
- 血圧低下
- 頻脈・徐脈（不整脈）
- SpO2低下
- 息切れ・胸痛
これらの問題点はきちんと原因を追究していく必要があります。
それはなぜか？
例えば、前述したDVTですが、肺塞栓症に至るとエコノミークラス症候群に陥ります。
症状としては、急激な胸の痛み、息苦しさ、頻脈などが考えられます。
これらは珍しい症状ではなく、結構頻繁に考えられる症状です。
特にこれから積極的に運動療法を実施していこうという患者様に
このような症状が出現しているとかなりリスクが高いですよね。
肺塞栓症だけでなく、最悪の場合脳梗塞になる可能性もあるのですから。
整形外科疾患の運動療法こそ内科的なリスク管理を徹底しよう
整形外科疾患だからと油断せず、内科的な問題点、
フィジカルアセスメントをしっかりとれる必要があるのです。
- なぜ血圧が下がっているのか？
- なぜ脈が速いのか？遅いのか？
- なぜSpO2が低下しているのか？
- なぜ息切れや胸の痛みが出ているのか？
これらに疑問を持てるかどうかが重要になってくるのです。
回復期に移行しているから安全だという認識は今すぐやめておいた方がいいと思います。
なぜなら最近も回復期は亜急性期化しており、よりリスクの高い患者様が転院してくることも少なくないからです。
回復期病棟における整形外科疾患のリスク管理を徹底的に学びましょう
さて、ではそれぞれの症状が出たときにあなたはどのように動くべきなのでしょうか？
例えば、血圧が低下している患者様がいたとします。
血圧が低いからリハビリは中止しましょうか。とはいかないはずです。
なぜなら早期離床、早期歩行が求められているはずですから。
であれば、「血圧が低い」状態に対して
何をあなたがしなければいけないかを考える必要があります。
もちろん、血圧が低い症例に対して、きちんとリスク管理と情報共有は必要です。
そのうえであなたができることがあるのですが、
医師から大丈夫と言われた後、あなたはどう対処しますか？
- 今はまだ安静にしますか？
- 医師が大丈夫と言っているから離床させますか？
- ベッド上でのリハビリだけで終わらせておきますか？
今リスク管理を理解しようとしなければ、今後はいつまでも同じ内容で悩むと思います。
その時の治療方法についても本セミナーでは学べます。
若手セラピストのための呼吸・循環器疾患を有する患者様の急変予防の基礎知識 一括申込 – エポックセミナー
今回は血圧の低下について書いてみましたが、
本シリーズは頻脈やSpO2の低下、息切れや胸痛の際の対処法や
フィジカルアセスメントについても学ぶことができます。
もしあなたが少しでも、「あ、やばい」と思っているのであれば
ぜひこのセミナーをご受講ください。
あなたのご参加をお待ちしております。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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