CVA患者様の身体機能の評価で、患者様の状態を表現するために
Brunnstrom recovery stage test(以下BRS-t)はよく使われると思います。
(最近はBrunnstrom stageと表現するので、ここまで略語を説明するところは少ないことに驚きました。)
ところで、臨床の中でSIASを使っていますか?
実は脳卒中治療ガイドラインの推奨度はBと高く、
臨床の中における歩行自立を予測するためのカットオフとしてもよく使われているのです。
今日はこのSIASについて詳しく書いてみたいと思います。
Stroke Impairment Assessment Set(以下SIAS)とは?
さて、SIASとはいったい何か?というところからお話をしてみたいと思います。
SIASとはstroke impairment assessment set(脳卒中機能障害評価尺度)
つまり脳卒中の機能評価尺度なのです。
これは脳卒中治療ガイドラインでも常々記載されており、グレードもBと信頼度は高いです。
SIASは22項目、9分類に分け、合計0~76点で表現される尺度であり
回復期の退院時歩行自立のための入棟時SIASカットオフ値の算出にも使われています。
SIASの特徴
SIASの特徴としてはとにかく簡便であるということです。
いつでもどこでもどの機能が改善したか、変化が無いかを評価することができます。
所要時間は5~10分、握力計と打腱器、メジャーが必要ですが、
理学療法士・作業療法士の基本道具があれば簡単に評価ができます。
そしてこれの重要なことは非麻痺側の機能も評価できるという点です。
BRS-tは麻痺側の機能評価ですが、SIASは非麻痺側の機能評価も含めるため
患者様の能力を全体的に評価できるという点がメリットではないでしょうか?
SIASの評価項目
さて、ではSIASの評価項目については以下の通りです。
運動機能
- 上肢近位
- 上肢遠位
- 下肢近位(股関節)
- 下肢近位(膝関節)
- 下肢遠位(足関節)
筋緊張
- 上肢筋緊張
- 下肢筋緊張
- 上肢腱反射
- 下肢腱反射
感覚
- 上肢触覚
- 下肢触覚
- 上肢位置覚
- 下肢位置覚
関節可動域・疼痛
- 上肢の関節可動域
- 下肢の関節可動域
- 疼痛
体幹機能
- 垂直性
- 腹筋
高次脳機能
- 視空間認知
- 言語
健側機能
- 握力
- 健側大腿四頭筋筋力
SIASは全部で22項目、各項目は4~6段階で評価され、合計点が高いほど自立度は高いと考えられています。
※これらの評価尺度については以下の画像を参照してください。
SIASのカットオフ値の研究結果をご紹介
さて、先日のブログにおいても歩行自立の評価尺度について記事にしましたが、
今日はCVAにおける歩行自立に関する評価尺度をSIASで評価しよう
という記事ですので
SIASにおけるカットオフ値をご紹介しましょう。
岡崎らは脳卒中患者79名を対象としてSIASを使った評価を行いました。
結果として回復期リハビリ病棟退院時の歩行自立・自立負荷を予測するカットオフ値として
SIAS総合点:59点
SIAS-下肢運動機能 9点
SIAS-体幹 3点
SIAS-感覚 9点
としている。
【脳卒中患者の退院時歩行自立のための入棟時SIASカットオフ値の算出 より引用】
いかがでしたでしょうか?
CVA患者様の歩行自立ってかなり気を使いますよね。
臨床の中でぜひSIASを使用してあなたも患者様に定量的な評価をして
客観的な評価のもとにリハビリを進めてくださいね。
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