現在、エポックオンラインスクールでは
心疾患に対するリハビリテーションの進め方について、
皆様にご提供させていただいております。
その中でも私自身が気になっていることを今日は書いてみたいと思います。
皆さんは心不全というものを漠然とどうとらえていますでしょうか?
心不全の定義は
『いわゆるポンプ機能がきちんと働かなくなったことの総称をいいます。
十分な血液量を送れなくなり、呼吸困難やむくみ、
動悸や疲労困憊などの症状を引き起こすことを言います。
そしてこれは疾患名ではなく、様々な下人疾患が引き起こす
機能弱化の症候群のことになります。』
ですので、心不全とは疾患名ではなく、
様々な疾患が引き起こす症状の総称をいうのですね。
意外と病院内では
「この患者さん心不全を持っているから」
という言葉をよく聞きますが、
「何が原因で心不全になっているのか?」
が特に重要になるのです。
心不全を引き起こしている疾患と程度をきちんと理解しよう
心不全は一昔前に比べて生存率がだいぶ向上してきました。
しかしながら生命予後は悪く5年生存率はがんと同じくらい悪いと言われています。
だからこそきちんとその原因を理解しなければいけません。
原因となる疾患は多岐にわたります。
それぞれを一つ一つ頭に叩き込むことは容易ではありません。
しかしながら臨床で心不全の程度を重症度合いから分類しておくことは重要です。
その時に使うのがNYHA心機能分類といいます。
NYHA(New York Heart Association)
●I度(無症候性)
心臓に何らかの病気はあるが、日常生活に支障をきたすことはない。
● II度(軽症)
安静時および軽い運動時には症状は出ないが、走るなどしたときに疲労感や動悸を感じる。
● III度(中等症~重症)
安静時には症状が出ないが、歩くなどの軽い労作でも疲労感や動悸を感じる。
● IV度(難治性)
安静時にも心不全の症状が出現し、労作によって症状が悪化してしまう。
患者様の活動レベルを理解し、
どの程度の運動負荷を与えていくのかを考えておかなければいけません。
再度言いますが、心不全とは病気の名前ではありません。
様々な原因から血液量を体中に供給できなくなったことを総称して言います。
ですのでそれらの原因、その程度をきちんと理解し
薬物療法、運動療法、食事療法の三本柱をきちんと提供することで、
患者様の生命予後を伸ばすことができます。
もし心不全に興味があるのならこちら
これから先、超高齢化社会に突入していきます。
患者様の中には心疾患を含む患者様も多くなるはずです。
心疾患の理解、心不全の理解は今後重要になりますので
ぜひあなたもこの程度は覚えておいてほしいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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