いきなりですが、心電図は好きですか?
私は心電図が大好きなのですが、学べば学ぶほどそのありがたさを痛感します。
なぜかと言うと、リスク管理を追求していくと欠かすことができないからなんです。
心電図がないとリスク管理ができないというわけではありません、
あると非常に役に立つということです。
特に回復期や維持期では運動療法として持続的運動を提供することもあるでしょう。
そうした時に、患者様にはどれだけの心負荷がかかっているかを理解するためには
心電図の理解が必要不可欠なのです。
労作時不整脈や安静時不整脈といった不整脈があるのかないのかで
運動療法の負荷量が決まってきます。
運動療法中に急変するというリスクを極力減らしたいですよね?
今日はその点について私見多めにお伝えしたいと思います。
運動療法の負荷量を決定するうえで心電図の知識は必要です
まず、リスク管理において大事なことは最悪の事態を常に想定しておくことです。
最悪というのは、いわゆるコードブルーをしないといけないような急変の事です。
これは滅多に遭遇しませんが、
遭遇したら医療従事者としては最低限の対応ができる必要がありますので、
臨機応変というありがたい言葉に甘えることなく、
ある程度のシミュレーションをしておくことが望ましいと考えます。
想像してみて下さい。
目の前で歩いていた患者さんが急に意識消失して倒れました。
呼びかけにも反応しません。
まずは息してるかな?心臓動いてるかな?が気になりませんか?
息をしているかどうかは呼吸を見ると比較的わかりやすいと思います。
心臓が動いているかどうかは、脈を触れることが基本ですが、
そもそも脈は触れにくい人もいますし、
いざ触れなかったとしても本当に触れていないのか心配になります。
そして何より、AEDは心電図解析をして除細動が必要か判断している訳です。
つまり、心臓が動いているかどうかは心電図をつけるのが一番わかりやすいんです。
(無脈性電気活動というのもありますが、ここでは割愛します)
心電図がついていれば、すぐに心臓マッサージが必要かどうかわかるし、
除細動が必要かどうかも判断がしやすいですよね。
循環器関係のトラブル時に不整脈の情報は喉から手が出るほど欲しい
上記は急変時ですので、あまりピンとこないかもしれません。
では、目の前の患者さんが歩いた後に血圧が下がりました。
少し息も切れています。
どうしたのでしょうか??
こうした時に心電図がついているかどうかでリスク管理の質が変わります。
不整脈が出ていて血圧が低下していたり、
息切れが生じているという可能性はありますよね?
この時に、不整脈の情報がなければアセスメントがなかなか進みません。
常に、不整脈の有無という不確かな情報でアセスメントを進めていくのは難解です。
不整脈については検脈である程度の情報は得られます。
明らかに脈が飛んでいるとか、リズムがバラバラとか、
そういう触れて分かることは分かります。
しかし、やっぱりきちんとはわからないし、
頻脈になっていたらより検脈での情報収集は難しくなります。
あなたはこの状態の患者様に運動療法を処方しなければいけません。
どの程度の運動量にするか、今の段階で決めきれますか?
心電図・不整脈の学習方法は?
心電図と不整脈はある程度同時進行で学ぶことになると思います。
それぞれわかってないと理解できません。
心電図を見ることだけにフォーカスすると、書籍や論文で読めるようになります。
最近はYouTubeでも動画が出たりしているので、勉強はしやすいと思います。
しかし、リハビリ目線での内容はわずかであり、
なかなか痒い所に手が届くものってないんですよね。
そして、何より心電図はちょっとややこしい!
P波とかQRS波というのは、こちらで勝手に書いた図であり、
別に心臓の中であの波形が生じているわけではないんです。
これを記号学と言います。
ただでさえややこしい電気活動を記号に置き換えて読もうとしているので、
慣れるまでは時間がかかりますし強烈なアレルギー反応を示す人も多いと思います。
こうした知識を基礎から学ぶセミナーがあります。
もし今日の内容に興味を持ってくださるのであれば、
こちらをチェックしてみてください。
整形外科で働く理学療法士・作業療法士向けフィジカルアセスメント|整形外科疾患の心電図の診かた – エポックセミナー
整形外科で働くPT OT向けフィジカルアセスメントシリーズセミナーでは
心電図だけでなく、息切れの原因やSpO2低下の考え方など
整形外科分野で働くセラピストが遭遇しやすい問題点について
わかりやすく解説していただきます。
もしあなたが整形外科で働かれているのであればぜひチェックしてみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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