糖尿病患者様のリハビリを担当する機会は少なくありません。
先日も新しい患者様を担当しましたが、既往歴に糖尿病がありました。
糖尿病は成人病の代表としてよく知られていますが
糖尿病のリハビリと言えば、
- 運動療法
- 有酸素運動
が重要!と誰もが知っていると思います。
しかしながら、もっと重要なことを忘れていませんでしょうか?
私は感覚障害こそ、最も注意しておくべき症状だと思っています。
なぜなら、以前担当させていただいた患者様の中で、重度の糖尿病を患って
切断までに至った患者様を知っているからです。
切断にまで至るというのはとても重篤だということは誰でもわかると思います。
ですが、どのような経緯でそうなってしまったんでしょうか。
今日はそのような話を書いてみたいと思います。
糖尿病のリハで気を付けておくべき注意点とは
さて、糖尿病のリハビリで重要なことは以前もブログで書きましたが
運動療法
食事療法
投薬療法
この三本柱、そしてモチベーションの維持です。
ですが、もっと重要なことがあると私は感じています。
それは「怪我」です。
糖尿病患者様が中等度~重度にまで進行すると
皆様ご存じの通り手袋靴下型の感覚障害を呈します。
この感覚障害は我々セラピストとしては、荷重感覚がわかりにくかったりと
運動学習に大きな影響を及ぼすということはよく知られていると思います。
しかし、この感覚障害で最も重要なことは「怪我の有無をきちんと確認しておく」ということです。
病院であれば、清拭や入浴の際に看護師さんが見つけて、
適切な処置をしてくれると思いますが、在宅であれば、そうはいきません。
怪我をしてしばらく放置してしまい、その怪我から感染が起こって
組織の壊疽を引き起こすという事態になります。
実際私が担当したことのある切断の患者様は熱発して救急搬送されましたが、
その方は足首にけがをしてその組織から壊疽が始まってしまっており、
切断に至っていたという経緯がありました。
運動療法は身体を動かすということが大前提ですが、
例えば車いすのフットレストでこすったという小さな擦り傷でも、
大変なことになる可能性があるのです。
靴下を脱いで状態の把握は看護師だけでなく
リハ職であってもきちんと担当しておくべきことだと私は思います。
さて、2月に開催する糖尿病の理学療法に必要な病態の理解と治療の注意点では
他にもリハ職が知っておくべき内容を網羅してくださっています。
もしこのブログを読んでもっと知っておかなければと
危機感を感じてくださっているのであれば、ぜひチェックしてみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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