皆さんは飲み会に行くと、ビールや焼酎、日本酒など
数々のお酒を飲むと悪酔いするから
一種類で統一するようにしている、という人はおられると思います。
しかしながら、ちゃんぽんすると悪酔いするというものは
実は科学的な根拠がないということをご存知でしたか?
お酒のちゃんぽんで具合が悪くなる理由として考えられるのは、
「お酒の摂取量」です。
一般的なビールはアルコール度数5%程度、
ワインや日本酒は12~15%程度。
焼酎は20%程度、
ウイスキーやブランデーになると40~60%
とお酒の種類によって含まれているアルコールの濃度は異なります。
飲み会の開始時にビールやハイボールをゴクゴク飲んだそのままの勢いでワインや日本酒、
またはウイスキーのロックをカパカパ飲んでしまう
アルコール度数の異なるお酒を同じペースで飲んでしまうと、
体内のアルコール摂取許容量をあっという間に超えてしまい、
悪酔いや二日酔いを引き起こしやすくなります。
本来、お酒はアルコール度数の強さによって口に含む量や、
飲むペースを調整するべきなのですが、
酔っ払ってしまうとこの調節がうまく出来なくなり、
容量オーバーしてしまう…というのがちゃんぽんの恐ろしいところです。
これはつまり、アルコールの恐ろしさとも言えるでしょう。
アルコールを摂取すると肝臓内でどのような変化があるのか?
口から入ったアルコールは胃から20%、小腸から80%が吸収され、
その大部分が肝臓で処理されます。
肝臓内では、まず、ADH(アルコール脱水素酵素)やMEOS(ミクロゾームエタノール酸化系)により分解され、
悪酔いや頭痛、動悸の原因ともなるアセトアルデヒドになります。
さらに、肝臓内のALDH(アルデヒド脱水素酵素)により、酢酸へと分解されます。
この酢酸は血液により全身へめぐり、水と二酸化炭素に分解され、
汗や尿、呼気中に含まれて外へ排出されます。
アルコールを大量に飲み続けると、肝臓での中性脂肪の合成が高まり、
その結果、肝臓に中性脂肪が蓄積した状態の脂肪肝になります。
さらに飲酒を長期間続けると、 肝臓に線維が形成されて肝線維症や肝硬変となったり、
肝細胞が急激に破壊されてアルコール性肝炎になる場合があります。
肝臓は沈黙の臓器というくらい、多少のダメージでは気づきません。
そのため適量摂取がとても大切になりますので
皆さんも自分の適量を見極めてお酒の席を楽しんでくださいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。