整形外科リハビリテーション学会の京都支部長のセミナー開催!
いつもお読みいただきありがとうございます。
セミナー事業部の久保田です。
6月10日は京都下鴨病院から為沢一弘先生にお越しいただき、
ご講義をいただきました。
為沢先生は整形外科リハビリテーション学会の京都支部長を
務めていらっしゃいます。
(和室のセミナーもなかなかいいですね。)
本当に腹筋の固定性が悪ければ、姿勢が悪くなるのだろうか?
「体幹機能」について機能解剖学や運動学的な内容を
徹底的に勉強していく中で、
為沢先生より、一つ問題提起をして下さいました。
ー 腹筋ができない女性も多いけれど、本当に姿勢が悪いのでしょうか?ー
体幹の浅層筋と深層筋へのアプローチや評価をしていく中で、
収縮は見られているのに、抗重力位を保持できない
という患者様をよく目にします。
もちろん収縮のタイミングや発火頻度の問題はあるとは思いますが、
本当にそれだけが問題なのかという疑問を持たれたことはないでしょうか?
一般的に体幹筋の深層筋は分節的な腰椎の運動や、腹圧の上昇、腰椎の安定化などに関与します。
そしてこれらは呼吸や胸郭、骨盤の可動性の影響をとても受けることが分かっています。
ということは、姿勢が悪いのは、本当は腹筋だけの問題ではないかもしれません。
体幹に大きく影響与えるといえば、骨盤も重要になってきます。
骨盤がどのような位置関係にあるかということも
重要になってくると思います。
骨盤が正常な位置を保持していない、
保持できない原因は体幹筋だけではありません。
股関節の単関節筋や二関節筋、脊柱起立筋や呼吸の影響が
骨盤に影響してきていると考えてなければいけません。
深層筋と浅層筋もきちんと理解しよう
また、深層筋と浅層筋の役割の違いの理解も重要です。
肩関節では、インナーマッスルの重要性をよく耳にしますよね。
それはインナーマッスルがしっかり固定に働くからこそ、
正しい関節運動学の中で肩関節は円運動を行うことができるのです。
それは体幹機能も同じです。
深層筋が動作に先駆けて正しい固定性の役割を担ってくれるからこそ、
浅層筋がパフォーマンスを発揮できるのではないでしょうか?
これらを踏まえた上で、午後からはほぼ実技を中心にご講義をいただきました。
骨盤の動きを制限している腸腰筋を動きの中で改善させる方法です。
(骨盤の動きを制限している腸腰筋を動きの中で改善させる方法です。)
呼吸が体幹に及ぼす影響を評価します。
しっかりとリラックスさせることが重要です。
実技指導もたくさんしていただき、
受講生の皆さまも充実したセミナーだったようです。
受講生様の感想を掲載
セミナーアンケートの感想を掲載します。
・初めてEPochセミナーに参加させていただきました。今まで体幹の役割など
あまりわかっていなかったのですが、今回のセミナーで少しわかった気がします。
ありがとうございました。
・体幹機能に関して、機能解剖学から学ぶことができてすごく良かったです。
為沢先生最高です。ありがとうございました。
・臨床で役に立つ知識や、悩んでいるところが講義に出ると、
解決の手がかりになってすごく勉強になります。
・体幹に対する評価やアプローチの知識が少なかったので、いい勉強になりました。
体幹筋だけに着目するのではなく、まずアライメントもしっかり見ていこうと思いました。
・今回のセミナーで、体幹筋を鍛える上で骨盤の動きが重要ということを学べた。
明日からまた骨盤を意識して臨床に取り組みます。高齢者の方でも使用できそうな方法
をまた教えていただきたいと思いました。
次回も10月頃に為沢先生のセミナーを開催予定です。
また決まり次第ウェブサイトにアップさせていただきますのでお楽しみに!
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