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理学療法士や作業療法士が覚えておくべきリスク管理技術とは?

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みなさんは普段必ずリスク管理ということを意識しているはずです。

 

患者さんを動かすという仕事である以上は必ず付きまとってくる

避けては通れないものです。

 

私も新人の頃かなり苦戦した記憶があります。

 

特に、循環器の問題です。

 

当時の感覚としては、

循環器的問題さえクリアすればある程度のリハビリテーションは実施できる

そう感じていました。

 

結果、整形外科病棟に配属されていたにも関わらず

循環器の勉強をすることが非常に多かったです。

 

今日は循環器の中でも最もリスク管理と関係の深い不整脈についてお話していきます。

 

リハビリでどんな不整脈が危険なのか理解していますか?

 

不整脈って教科書を見るとかなり多くの種類があります。

 

  • 調律異常
  • 興奮伝導異常
  • 早期興奮症候群

 

こういう切り口で考えていくのは学問的には正しいのですが、

初心者にとってはまさに暗号で、挫折してしまいます。

 

これらは一度忘れて、まずはざっくりと覚えましょう。

 

覚え方は

 

脈が速くなる不整脈

脈が遅くなる不整脈

 

の2パターンです。

 

これなら単純明快で良いですね、不整脈の導入としてはこれで十分ですし、臨床で活用するという目線でいくとこっちの方がよかったりもします。

 

脈が速くなる不整脈とは?

脈が速くなる不整脈とは頻拍性不整脈と呼ばれるものです。

 

リハビリ中に問題となるのはおそらくこれが多いのではないかと思います。

 

そもそも、洞調律でないものはすべて不整脈です。

 

洞性頻脈といって、洞結節の興奮頻度が高くなって頻脈になるのも不整脈です。

 

みなさんが走ったり階段上ったりしてドキドキするのは、この洞性頻脈です。

 

不整脈ですが、問題にはなりません。

 

洞性頻脈以外はすべて何かしら問題として捉えられる

頻脈性不整脈ということになります。

 

心室細動・心室頻拍とは?

 

  • 心室細動
  • 心室頻拍

 

など、致死性の不整脈もこの中に入ってきますので、

いわゆるやばいやつはこっちです。

 

これらはもし遭遇したら除細動の必要性が出てくるものです、

特に心室細動は除細動必須です。

 

心室頻拍は持続性心室頻拍非持続性心室頻拍に分けられます。

 

30秒以上続くものを持続性と言います。

多くの場合は失神したり意識レベルが下がると思いますが、

中には大した症状がない方もいますので要注意。

 

心室頻拍の事を病棟ではVTと呼びます、ventricular tachycardia; VT です。

 

非持続性心室頻拍のことを『ノンサスのVT』って呼びます。

 

ノンサスとは、nonsustainedの略で、そのまま非持続性のことです。

 

リハビリ中に生じたら、まずは患者さんを安全な場所で休ませましょう。

 

特に初発であれば即主治医に報告が望ましいです、

多くの場合は薬物療法となります(特に循環器疾患で入院中の場合は)。

 

これらは重大なものであり対応も悩みません、

しかし、そこまでいかなくても、妙に脈が速い方っていますよね?

 

心房細動・上室性頻拍とは?

 

臨床であるのが

  • 心房細動
  • 発作性上室性頻拍

です。

 

心房細動は言うまでもないですよね、Afです。

 

心拍数はマチマチですが、120-150程度の頻脈がなかなか収まらない方もいます。

 

心房細動は絶対性不整脈と言われます、

リズムがバラバラなのとf波と呼ばれる基線の揺れから判断できます。

 

発作性上室性頻拍については詳細はややこしいので割愛します。

 

興奮がグルグル回ってしまうリエントリーなどが原因です。

 

突然頻脈になるのが特徴です、だから発作性です。

 

通常、運動負荷に応じて頻脈になるのであれば徐々に脈が速くなります。

 

しかし、発作性というだけあって、

いきなり心拍数が倍くらいに増えてしまうのが発作性上室性頻拍の特徴。

 

心電図を見ていれば、その切り替わるところが見て分かります、

いきなり速くなっていきなり戻るので。

 

そこで洞性頻脈なのかどうかの見分けはつきます。

 

もう一つ見分けるポイントとして、

そもそも高齢者ってそんなに心拍数上げられない方が多いです。

 

よく予測最大心拍数を220-年齢で計算するじゃないですか?

 

それでいくと、仮に80歳だとしたら220-80=140です。

 

そんな方がいきなり150や160になったら、

これは通常ではないな(=不整脈の可能性が高いな)って疑わないとダメです。

 

期外性収縮とは?

 

もう一つは期外収縮です。

 

期外収縮も頻発すれば頻脈となりますよね。

 

心室性期外収縮は幅の広いQRS波が特徴で、比較的わかりやすいですよね。

 

似た波形に変行伝導を伴う上室期外収縮もありますので、

先行するP波があるかないかは確認するようにしましょう。

 

また、心室性期外収縮の連発や二段脈、三段脈というのは

心電図上は頻脈にカウントされますが、

検脈や血圧計ではカウントされません。

 

つまり、脈に触れないんです、ということは徐脈と判断されることもあります。

 

ということは、心電図はマストアイテムですよね、ないと判断できません。

 

すべての不整脈を語る際に言えることですが、やはり心電図はとっても大事です。

 

特にモニター心電図をつけているのであれば、リスク管理の視点からいくと可能な限り見ておくことに越したことはありません。 

 

リスク管理を学ぶためのおすすめのセミナーをご紹介します

 

いかがでしたか?

 

不整脈を頻脈性と徐脈性に分けて考えてみました。

 

今回は文字数の関係上頻脈のお話になりましたので、次回徐脈性不整脈のお話をしたいと思います。

 

また、不整脈の心電図について詳しく学べるセミナーをご用意しています。

 

それが奥村先生の

若手セラピストのための呼吸・循環器疾患を有する患者様の急変予防の基礎知識 一括申込 – エポックセミナー

です。

 

 

奥村先生はICUでリスク管理をしていたスペシャリストです。

経験豊富な奥村先生から不整脈をどのようにして見つけるか、

どのようにして管理していくのかを学んでみましょう。

 

 

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